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便利な世の中になればなるほど、時間的自由が無くなる理由

AgitLife Partner のKENです。

10年、20年前の世の中と現在を比べた時、あなたの生活はどう変化しましたか?

より豊かな生活を送れていますか。

時間的な余裕や、自分の時間を楽しむ事が出来ているでしょうか。

勤務先の同僚と勤務の合間に話をしていた話題です。

ということで今回はサラリーマンを20年以上続けてきて、物理的に、そして精神的に豊かになってきたのかということに関しての投稿です。

CONTENTS

20年前と現在の仕事環境の違い

会社こそ違いますが、私は同じ業界の営業として20年以上携わっています。

大学を卒業後、日本企業の地方営業所に配属されるところから始まりました。主な仕事の内容は自社製品を担当する地域や企業へ販売するメーカ営業でした。

今では当たり前に誰もが持っている携帯電話はもちろん無く、大学生でも持ち始めていたポケベルでさえ新卒の私には支給されておりませんでした。

外出する場合はお客さんからの連絡は全て営業所に電話やFAXなどで来ますので、お昼休み前後に営業所に公衆電話で連絡をしていたのです。

もちろん、個人でノートPCが与えられている時代でもなく、DOSのシステムパソコンが営業所にあった程度でした。

今現在、携帯電話もノートPCも無かったら仕事が全く進まないのは容易に想像できます。

問い合わせ一つするにしても、非常に時間が必要だったのです。まずは営業所に電話をして、営業担当者が外出している場合、下手をすると翌日に連絡することなどは当たり前の様にありました。でも、それでもお客様が遅いと言って機嫌を損ねるということは殆どありませんでした。

20年後の現在ではお客様からのお問い合わせや、社内の連絡メールもスマホにダイレクトに入って来るようになったので、発信者側からすれば少しでも早く要件を相手に伝える手段となり非常に便利になったと言えます。

そして20年前まで翌日の連絡で問題になることが多くなかったのが、現在ではその日に折り返しの電話やメールが無いと、対応が遅いとお叱りを受けることも当たり前の世の中になりました。

こうしてみると、技術の進化や素晴らしい商品は私達の生活、仕事環境を一変し劇的に効率を上げてきているのです。企業努力のポイントの一つは効率化ですので、この20年で携帯電話が全社員に支給され、個人ごとのPCも当たり前の様になりました。

効率化は人に時間的余裕を与えるのではなく、むしろ余裕を失う!?

世の中に商品やサービスというものは無限にありますが、その商品やサービスにお金を払う理由の一つに効率化があります。例えば、サービスを利用することで作業が早く終了というものです。

仕事でも同じことが言えます。いかに作業を早く終わらせ、できるだけ多くの仕事を個人ベースで処理出来ることが究極的には求められています。言い換えれば、増員すること無く仕事量を増やす為には個人の仕事量を増やすしかありません。

そして、仕事を早く終わらせることが出来る人には、更に仕事が回ってくるという自然の流れがあります。

また、外注先を活用して仕事を早く回すことをしたとしても、仕事はいわば無限大にありますので、外注先に委託してできた余裕時間に否応無しに仕事が舞い込んでくるのです。

効率化によって、人は時間的に豊かになるのではなく、効率化によって時間的な余裕が削減されていき、効率化に追い詰められる人が年々多くなっているのではと思うのです。

そして、きっと今後もこの効率化の大きな波は決して止まることは無いでしょう。

増々時間的余裕は削減され、息苦しいものになって行くでしょう。労働人も減少していく中で、成長させる事が多くの企業の宿命ですから作業の効率化が更に進み作業量はまだまだ増加していくと思います。

これからどのように生き抜いていけば良いのか

サラリーマンをしている人は、働き方改革、副業解禁という流れによってフラリーマンという言葉に代表されるように定時帰宅後の時間をどのように活用したら良いかわからない人が増えています。

また、今まで残業代が生活費の一部となっていた人たちは、副業を始めたりする人たちも急激に増加しています。

今の日本は高度成長時代の日本の様に、働けば働いた分だけ給与が上がり、商品を購入する事ができるという物理的な欲求を満足するような世の中ではもはやありません。

モノ消費からコト消費へと言われるように時代は変化しているのは間違いなさそうです。

ちなみにモノ消費とコト消費の説明を念の為。。。

【モノ消費】
商品の機能的価値に焦点を当て、製品やサービスを物的に所有することに意味があるとする消費の仕方
引用元:辞典・百科事典の検索サービス – Weblio辞書

【コト消費】
商品を所有する満足感よりも、むしろ商品やサービスの利用を通じて得られる充実感・充足感の方に価値を見出す消費活動を指す語。「欲しいモノ」よりも「やりたいコト」を指向する消費。
引用元:辞典・百科事典の検索サービス – Weblio辞書

消費社会である以上、モノの消費が止まるということは無いと思っています。日本の人口は減少していきますが、地球規模で見れば着実に増加傾向なこともモノの消費が止まるということは無いと考えても問題ないでしょう。

ただし、モノの消費はインターネットの地球規模で広がり、単純な価格競争に巻き込まれる事は間違いないでしょう。そういった点では、よりコト消費側視点で商品やサービスを提供していかなければ行けない事は間違いなさそうです。

まとめ

携帯電話やインターネットをはじめとする技術はすべてデジタル技術が基本となっていると過言ではないでしょう。

いま、色々なものがデジタル化され色々なサービスが生まれています。デジタル化による新しいビジネスを作ろうとどこも躍起になっているのです。

そんな中で、どうしてもデジタル化出来ないモノがあります。

それはなんだと思いますか・・・?

我々個人なのです。

我々個人はどんなにデジタル化が進んもデジタル化出来ないものの一つなんです。もちろんAIやロボット技術が進めば人の形をしたロボットが生まれ、掃除機やテレビと同じ様に世帯に1台は人がロボットがいるなんて時代もそう遠くはないかと思います。

それでも、この文章を書いている私や、読んで頂いているあなたをデジタル化する事は果てしなく将来か、もしくは実現不可能だと思っています。

だからこそ、デジタル化で高速化、効率化が実現されて色々な作業が高速かつ正確にできるようになりましたが、まだまだ人間が判断、作業しなければならないところは多く残っています。

そのため、10年前や20年前と比べて色々なものが開発され便利になりましたが、人はその進化に遅れているので、むしろ人が処理しなければいけない作業は減るどころか、増加しているのです。

このまま、会社員だけを継続していても、余裕が生まれない理由はここだと思っています。

それでは今日はこのあたりで。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

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